第2編 物理学および化学

物質の状態変化

物質の三態

固体 ー 液体 - 気体

物質の状態変化

融解,凝固,蒸発(気化),凝縮(液化),昇華

状態と温度・圧力の関係

1atm  1013hPa

常温常圧 = 20℃1atm

潮解と風解

潮解 … 固体物質が空気中の水分を吸収して湿って溶解する現象
塩素酸ナトリウム,過塩素酸ナトリウム,過酸化カリウム,硝酸ナトリウム,過マンガン酸ナトリウム,三酸化クロム,ヒドロキシルアミン

風解 … 結晶水を含んだ物質を空気中に放置しておくと自然に結晶水の一部または全部を失う現象
結晶炭酸ナトリウム,結晶硫酸ナトリウム

沸騰・沸点と外気圧

沸騰 … 飽和蒸気圧= 外気圧

密度と比重

固体・液体の密度と比重

比重= (物質の質量) / (物質の体積)

空気の組成

窒素約78%、酸素約21% → 平均分子量 29

気体の密度と比重

気体の標準状態 1mol = 22.4L

空気の密度 = 29(g/mol) ÷ 22.4(L/mol) = 1.293 (g/L)

蒸気比重 = (上記の密度) ÷ (空気の密度)

蒸気密度 = 蒸気比重×空気密度

気体の性質

臨界温度と臨界圧力

一般に気体は、ある温度以下で圧力を加えないと液化しない。
この限界の温度を臨界温度、圧力を臨界圧力という。

状態図

物質が、温度,圧力に応じて、固体,液体,気体のどの状態をとるかを示す図。

超臨界状態 … 臨界点の温度,圧力よりも大きいとき、液体と気体を区別できなくなる。

気体に関する諸法則

ボイルの法則

温度が一定のとき、物質量が一定の気体の体積Vは、気体の圧力Pに反比例する。

PV = 一定  (P1V1 = P2V2)

シャルルの法則

圧力が一定のとき、物質量が一定の気体の体積Vは、絶対温度Tに比例する。

V/T = 一定   (V1/T1=V2/T2)

ボイル・シャルルの法則

物質量が一定の気体の体積は、圧力に反比例し、絶対温度に比例する。

PV/T = 一定   (P1V1/T1 =P2V2/T2)

理想気体の状態方程式

PV = nRT = (w/M)RT

アボガドロの法則

1mol = 22.4L = 6.02×1023の分子

熱量と比熱

温度

セルシウス温度:℃

絶対温度:物質の種類に左右されない温度を定めるため理想気体の熱膨張を計算して定めたもの。K(ケルビン)。0K = -273℃

熱量

単位:J

1atmで1gの水を1℃上昇させるの必要な熱量は 4.186J (1cal)

比熱と熱容量

比熱:物質の温まりにくさ、冷めにくさの指標。物質1gの温度を1℃上昇させるために必要な熱量。単位=J/g・℃

熱容量:比熱c,質量mの物質の温度を1℃上昇させるために必要な熱量。C (J/℃) = c×m  (比熱×質量)

熱量の計算

熱量Q = c×m×Δt  (比熱×質量×温度変化)

熱の移動

伝導 … 熱が物質中を隣の部分に伝わっていくこと

  • 熱伝導率は、温度によって差異がある
  • 熱伝導率は、固体>液体>気体
  • 金属は非金属より熱伝導率が大きい

対流 … 液体や気体が温度差によって移動する現象

放射 … 熱せられた物体が放射線を出して他の物質に熱を与えること

熱放射線は光の一種で、直進する。

熱膨張/断熱変化

固体の膨張

線膨張
0℃のときの長さl0、線膨張率βとすれば、温度がt℃に上昇した時の長さl
l = l0 (1+βt)

体膨張
0℃のときの体積をV0、体膨張率をαとすれば、温度がt℃に上昇したときの体積Vは
V = V0 (1+αt)
一般に体膨張率は線膨張率の3倍

気体の膨張

  • 大部分の気体はほとんど同じで、約1/273 ( = 0.0036)の平均体膨張率。

断熱変化

  • 外部との間で熱が出入りしない状態における変化を断熱変化、膨張する時を断熱膨張、圧縮する時を断熱圧縮という。
  • 断熱膨張では気体の温度が下がり、断熱圧縮では気体の温度が上がる。

静電気

静電気の発生

静電気の発生機構

摩擦帯電,接触帯電,流動体電,噴霧帯電

静電気の発生しやすい条件

  • 物質の絶縁抵抗が大きいものほど発生しやすい
  • ガソリンや灯油などの送油作業では、流速の大きいほど、流れが乱れるほど発生しやすい
  • 合成繊維の衣類は、木綿の衣類より発生しやすい
  • 空気中の温度または物質の温度と静電気の発生のしやすさには、直接の関係はない

静電気の蓄積による火花放電

何らかの原因で空気中に放電すれば、その電気エネルギーが点火源となって、引火,爆発し火災となる危険性がある。

静電気災害の防止

静電気の発生を少なくする方法

  • 摩擦を少なくする
  • 接触する二つの物質を選択し、発生を抑制する
  • 導電性の高い材料を使用する
  • 除電剤を使用する
  • 流速を小さく制限し、流れを乱さないようにする

静電気を蓄積させない方法

  • 接地(アース)する
  • 湿度を75%以上に上げる
  • 緩和時間をおいて放出中和する
  • 帯電防止服,帯電防止靴を着用
  • 空気をイオン化し、静電気を除去する

物質の変化と化学変化の携帯

物質の変化

  • 物理変化 … 物質そのものは変化せず、単に状態だけが変わる
  • 化学変化 … ある物質がもとの物質とは性質の異なる別の物質になる変化

化学変化の形態

化合,分解,置換,複分解,付加,重合,酸化,還元

物質の種類

  • 純物質 … 物理的な方法によって複数の物質に分離できない物質
  • 混合物 … 複数の純物質からなり、化学結合せずに混ざり合ったもの
  • 単体 … それ以上別の純物質に分解できない1種類の元素だけからなる物質
  • 化合物 … 複数の元素が結びすいているため2種類以上の純物質に分解できる物質
  • 同素体 … 同じ元素からなり、原子の結合様式が異なるため、互いに性質が異なる単体(S,O,C,P)
  • 異性体 … 分子式が同じであって分子内の構造が異なり、性質が異なる有機化合物
    構造異性体:炭素骨格の違い,官能基の位置や種類の違いなどによる異性体
    立体異性体:分子の立体構造が異なるために生じる異性体

炎色反応

Li → 赤,Na → 黄,K → 赤紫,Ba → 黄緑,Cu → 青緑

原子と分子

原子番号

  • 原子番号 = 原子が持つ陽子の数
  • 周期表(周期律表) … 縦列→族,横列→周期
  • 典型元素 … 1族,2族,12~18族
  • 遷移元素 … 3~11族
  • イオン化エネルギー … 原子が電子を1個失って、1価の陽イオンになるときに要するエネルギー
  • 電子親和力 … 原子が電子を1個受け取って1価の陰イオンになるときに放出されるエネルギー

原子量と分子量

  • 原子量 … 炭素の同位体である12C原子1個の質量12を基準とし、それに対する相対的な質量の平均値
  • 分子量 … 分子中に含まれる元素の原子量の和
  • 式量 … イオンやイオン結晶の場合は分子量の代わりに式量を使う
  • 物質量12C原子12g中の炭素原子の数(6.02×1023)を基準 → 1mol

化学の基本法則

  • 質量保存の法則 … 化学変化の前後で、物質全体の質量の総和は変化しない
  • 倍数比例の法則 … 異なる2種類の元素からなる複数の化合物について、一方の元素の一定質量と化合する他方の元素の質量は、これらの化合物の間では簡単な整数比になる
  • 定比例の法則 … 同じ化合物であれば、化合物を構成する元素の質量の比は常に一定
  • アボガドロの法則 … すべての気体は、同温同圧のもとでは同体積内に同じ数の分子を含む(1mol = 22.4L = 6.02×1023個)

熱化学

反応熱

  • 反応熱 … 1molの反応物質が発生または吸収する熱量
  • 熱化学方程式 … 化学反応式に反応熱を記入し、両辺を等号で結んだ式。発熱反応は+、吸熱反応はーで表現。
  • 燃焼熱 … 1molの物質が酸素と反応して完全燃焼するときに発生する熱量
  • 生成熱 … 化合物1molが、元素の単体から生成するときに出入りする熱量
  • 中和熱 … 酸と塩基が中和反応して、1molの水が生成するときに発生する熱量。中和熱は56.5kJ/molで一定
  • 溶解熱 … 1molの物質が、多量の溶媒に溶解するときに出入りする熱量

ヘスの法則(総熱量保存の法則)

物質が変化する時の反応熱の大きさは、反応物と生成物の種類と状態だけで決まり、その反応経路とは無関係に一定。

結合エネルギー

気体分子間のある共有結合1molを切るのに必要なエネルギー

化学平衡

反応速度 … 化学反応の速さは、単位時間に減少した反応物質量または増加した生成物質量で表す。

化学平衡 … 可逆反応で正反応と逆反応の速さが等しく、見かけ上反応が進行していないような状態

ルシャトリエの原理

化学反応の条件を変化させると、変化の影響を小さくする方向に平衡が移動する

  • 濃度を増す → 加えた成分の濃度を減らす方向へ
  • 圧力を増す → 気体の分子数が減少する方向へ
  • 温度を上げる → 吸熱の方向へ
  • 触媒の添加・除去 → 結果的には平衡は移動しない

溶液

  • 溶液 = 溶媒+溶質
  • 溶解度 … 溶媒100g(気体の場合1L)中に溶解する溶質の量
  • 溶解度曲線 … 縦軸に溶解度、横軸に温度を取り、各温度における溶解度を結んだ曲線
  • 再結晶 … 高温の固体の飽和溶液を冷却することにより結晶が析出すること

濃度

  • 百分率濃度(パーセント濃度)
    溶液の質量に対する溶質の質量の割合を百分率で表す
    重量百分率濃度 = 溶質の重さ(g)÷溶液の重さ(g)×100
  • モル濃度
    1Lの溶液中に溶けている溶質の物質量モル濃度(mol/L) = 溶質の物質量(mol)÷溶液の体積(L)
  • 質量モル濃度
    1kgの溶媒中に溶けている溶質の物質量
    質量モル濃度(mol/kg) = 溶質の物質量(mol)÷溶媒の質量(kg)
  • 規定度(規定濃度)
    酸または塩基の水溶液の濃度を、溶液1L中の溶質のグラム当量数で表したもの
    規定度(N) = 溶液1L中の溶質の質量÷溶質1グラム当量

沸点上昇と凝固点降下

ラウールの法則

薄い非電解質溶液の凝固点降下度は、溶質の種類に無関係に、一定量の溶媒に溶けている溶質粒子の数(質量モル濃度)に比例する。
電解質溶液の場合、電離して生じるイオンの数(モル数)に比例する。

  • 沸点上昇 … 不揮発性の物質を溶かした溶液の沸点が、もとの溶媒の沸点より上がること
  • 沸点上昇度 = モル沸点上昇×質量モル濃度
  • 凝固点降下 … 不揮発性の物質を溶かした溶液の凝固点が、もとの溶媒の凝固点より下がること
  • 凝固点降下度 = モル凝固点降下×質量モル濃度

浸透圧

半透膜を隔てて濃度の異なる溶液を入れた時に、両者の間に働く圧力
濃度の高い溶液へ溶媒が移動し、濃度の高い方の溶液の液面が高くなる

浸透圧P (atm) = cRT (体積モル濃度×気体定数0.082×絶対温度)

酸と塩基

  • … 水に溶けると電離してH+を放出する物質、または他の物質にH+を与える物質
  • 塩基(アルカリ) … 水に溶けるとOHを放出する物質、または他の物質からH+を受け取る物質
  • 価数 … 電離によって放出するH+の数を酸の価数、OHの数を塩基の価数という

酸・塩基の強弱

電離度α = 電離している酸(塩基)の物質量÷水に溶けている酸(塩基)の物質量

0 < α ≦ 1

pH (水素イオン指数)

pH = -log10[H+]     酸性 <  pH 7  <  塩基性

水のイオン積 Kw = [H+]×[OH] = 1×10-14 (mol/L)2   (25℃)

中和反応

酸と塩基から塩と水のできる反応

中和滴定 … 中和反応を利用して酸又は塩基の濃度を決定する操作

中和滴定に用いる指示薬 … リトマス,メチルオレンジ,フェノールフタレイン

酸化と還元

酸化
酸素原子と結びつくこと
水素原子を失うこと
電子を失うこと

還元
水素原子と結びつくこと
酸素原子を失うこと
電子を得ること

酸化剤 … 自身が還元されることにより相手の物質を酸化させるもの
酸素,オゾン,塩素,過酸化水素など

還元剤 … 自身が酸化されることにより相手の物質を還元させるもの
水素,一酸化炭素,Na,Kなど

酸化数の決め方

■原則
単体は0、水素は+1、酸素は-2
アルカリ金属は+1、アルカリ土類金属は+2

■規則

  • 単体中の原子の酸化数は0とする
  • 単原子イオンの酸化数はイオンの価数に等しい
  • 化合物中のHは+1、Oは-2とする。
    ただし、金属元素の水素化合物中のHは-1、過酸化物中のOは-1とする。
  • 多原子イオンでは、構成原子の酸化数の総和は、そのイオンの価数に等しい

イオン化傾向

単体の金属が水溶液中で電子を失って陽イオンになる性質

Li   K  Ca  Na  Mg  Al  Zn  Fe  Ni  Sn  Pb  H2  Cu  Hg  Ag  Pt  Au

金属の反応性

■金属と水の反応
イオン化傾向の大きい金属(Li, K, Ca, Na)は常温で冷水と反応し、水素を発生

■金属と酸の反応
Hよりイオン化傾向の大きい金属は、希硫酸や希塩酸と反応して溶け、水素を発生
Hよりイオン化傾向の小さい金属は、熱濃硫酸や硝酸に溶ける
PtやAuは硝酸でも酸化されない

金属の腐食

  • 温度・湿度の変化が大きい
  • 酸性の強い環境
  • 強アルカリでないコンクリート中
  • 塩分が多い
  • 異なった金属の接触
  • 迷走電流の流れる土壌中

電池

酸化還元反応に伴って生じる化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出す装置

両金属板のイオン化傾向の差が大きいほど電池の起電力は大きい
(金属のイオン化列で一番離れているもの)

よう素価

油脂100gに付加するよう素(I2=254)のグラム数。
この値が大きい油脂は、炭素間二重結合を多く含み、空気中の酸素により酸化されやすく、固化しやすく、乾性油といわれる
反対は不乾性油

よう素価と自然発火

動植物油類の自然発火は、油が空気中で酸化され、その反応で発生した酸化熱が長時間蓄積されて発火点に達することにより起こる
一般に乾性油ほど起こりやすく、不飽和脂肪酸が多いほどよう素価が大きく、自然発火しやすい

燃焼の三要素

燃焼 … 酸化反応が急激に進行し、熱と光の発生を伴う酸化反応

燃焼の三要素 … 可燃物,酸素供給体,熱源

+燃焼の継続 → 燃焼の四要素

すすの発生 … 有機物の燃焼時に酸素の量が不足すると、CO,すす(炭素)などが発生する

燃焼の仕方と燃焼の難易

気体の燃焼

定常燃焼(バーナー燃焼)
予混合燃焼は空気を混合させた可燃性気体を噴出する燃焼、非予混合燃焼は可燃性蒸気が噴出するときに空気と混合気体になる燃焼で、炎の位置や形状を制御できる燃焼

非定常燃焼(爆発燃焼)
可燃性ガスと空気の混合気体が、密閉容器中で点火などにより爆発的に拡大していく制御できない燃焼。
ガソリンエンジンの燃焼など

液体の燃焼

可燃性液体は、液体そのものが燃えるのではなく、液面から蒸発した可燃性蒸気が空気と混合し、火源により燃焼する(蒸発燃焼
ガソリン,アルコール,灯油の燃焼など

固体の燃焼

表面燃焼
可燃性物質がその表面で、熱分解も蒸発も起こさずに高温を保ちながら酸素と反応燃焼するもの
木炭,コークスの燃焼など

分解燃焼
可燃物が加熱により熱分解し、このとき発生する可燃性ガスが燃焼するもの
木材,石炭の燃焼など

蒸発燃焼
固体の加熱で、熱分解を起こすことなくそのまま蒸発してその蒸気が燃焼するもの
硫黄,ナフタリンなど

燃焼の難易

■燃えやすいもの
発熱量(燃焼熱)が大きいもの
熱伝導率が小さいもの
活性化エネルギーが小さいもの

危険物の物性

燃焼範囲

燃焼・爆発は、混合気の濃度割合が一定の範囲で起こる
混合気に対する可燃性蒸気の容量(%)で表される

可燃性気体 燃焼範囲(容量%)
ジエチルエーテル 1.9~36.0
二硫化炭素 1.0~50
ガソリン 1.4~7.6
アセトン 2.15~13.0
ベンゼン 1.3~7.1

引火点と発火点

引火点
液体が空気中で点火したとき燃えだすのに十分な濃度の蒸気を液面上に発生する最低の温度

発火点
空気中で可燃性物質を加熱したとき、これに火源を近づけなくても発火燃焼を始める最低の温度

トリクロロシラン:引火点-50℃,発火点93~104℃

物質の危険性

大きいほど危険な因子 小さいほど危険な因子
燃焼範囲
蒸気圧
燃焼速度
燃焼熱
火災伝播速度
燃焼範囲の下限値
引火点,発火点
最小着火エネルギー
電気伝導度
沸点
比熱

消火の原理(消火の三要素)

除去消火法

可燃物を取り除く方法
ガスの元栓を閉める,ろうそくの炎に息を吹きかけて可燃性蒸気を吹き飛ばすなど

窒息消去法

■不燃性の泡で燃焼物を覆う方法

■ハロゲン化物の蒸気で燃焼物を覆う方法
ハロゲン化物が持つ窒息作用と抑制作用を利用

■二酸化炭素で燃焼物を覆う方法

■固体で燃焼物を覆う方法
砂をかける,炭酸水素Naの粉末消火器など

冷却消火法

熱源から熱を奪って、燃焼物を引火点又は固体の熱分解による可燃性ガス発生温度以下にして消火する方法
消火剤としては、水が一般的

消火設備の概要

火災による消火器の区別

■普通科採用
A火災。白地のマーク。

■油火災用
B火災。黄地のマーク。

■電気火災用
C火災。青地のマーク。

消火器具の設置

防火対象物から消火器までの歩行距離20m以下
(大型消火器の場合は30m以下)

小型消火器

消火器の種類 消火剤の主成分 適応火災 消火効果
水消火器 A  (C) 冷却
酸・アルカリ消火器 NaHCO3,H2SO4 A  (C) 冷却
強化液消火器 K2CO3 A  (B・C) 冷却(・抑制)
泡消火器 化学泡 NaHCO3, Al2(SO4)3
A・B 窒息
機械泡 合成界面活性剤
ハロゲン化物消火器 ブロモトリフルオロメタエンなど B・C 抑制
二酸化炭素消火器 二酸化炭素 B・C 窒息
粉末消火器 リン酸塩類 リン酸アンモニウム A・B・C 抑制・窒息
炭酸水素塩類 KHCO3, KHCO3と尿素の反応生成物 B・C
Na NaHCO3 B・C

■水消火器

■酸・アルカリ消火器
NaHCO3とH2SO4の化合により二酸化炭素と水を発生

■強化液消火器
K2CO3の濃厚な水溶液で比重1.3~1.4、凝固点-25℃~-30℃、使用温度-20℃~+40℃で、寒冷地の使用に適。

■化学泡消火器
NaHCO3とAl2(SO4)3が反応し、二酸化炭素を含んだ大量の泡を発生放射する(泡は粘着性に優れる)

■二酸化炭素消火器
圧縮液化された二酸化炭素のガス情報社による窒息効果と蒸発するときの冷却効果を利用
油火災に有効。薬剤は電気不良導体のため電気火災にも適応
密閉された室内では、酸欠状態になる可能性。
外面が1/2以上が緑色、残りが赤色。

■粉末(ABC)消火器
リン酸アンモニウムが主成分で、薬剤はサーモンピンクに着色
窒息・抑制効果により、普通火災,油火災,電気火災に適応

■粉末(K)消火器
KHCO3が主成分で、薬剤は紫色

■粉末(Ku)消火器
KHCO3と尿素が主成分で、薬剤は灰色

■粉末(Na)消火器
NaHCO3が主成分で、薬剤は白色。普通火災には適応性がない、

■乾燥砂,膨張ひる石,膨張真珠岩
全ての火災に適応